InDesignの合成フォントについてお探しですね。

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InDesignで漢字とひらがなのフォントを変える「合成フォント」の使い方

InDesignで日本語の本文や見出しを組んでいると、「漢字はしっかりしたゴシック体にしたいけど、ひらがなだけはもう少しやわらかい感じにしたいな」とか、「英数字だけおしゃれな欧文フォントにしたい」って思うこと、ありませんか?

もちろん手作業で文字を選んで1つずつフォントを変えることもできますが、文章が長くなるほど修正漏れが出たり、作業時間がどんどん増えていったりして大変です。

そんなときに便利なのが、InDesignの**「合成フォント」**という機能です。

この記事では、漢字とひらがなでフォントを自動で変える方法から、サイズやベースラインの調整、他の人と共有するときの注意点まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

1. InDesignの「合成フォント」って何?文字の種類ごとに自動でフォントを切り替える機能

InDesignの合成フォントとは、**漢字、ひらがな、カタカナ、英数字など、文字の種類ごとに別々のフォントを割り当てて、それを1つのフォントセットとして使える機能**のことです。

普通にテキスト全体に1つのフォントを指定すると、漢字もひらがなも英数字も全部同じ書体になりますよね。

でも合成フォントを使えば、たとえば「漢字はヒラギノ角ゴ、ひらがなは秀英体、英数字はHelvetica」みたいに、文字の種類に応じて自動的にフォントを切り替えられるんです。

どんなときに便利なの?

この機能が特に役立つのは、和文と欧文が混ざった紙面や、見出しの印象を細かく作り込みたいときです。

たとえば日本語フォントって、漢字の骨格がしっかりしていても、ひらがながちょっと硬く見えることがあります。

逆に、かな専用フォントは表情が豊かで素敵なんだけど、漢字を持っていないこともあるんですよね。

合成フォントを使えば、漢字がしっかり入っている総合書体と、ひらがな・カタカナに強い専用書体を組み合わせて、まるで1つの完成度の高い書体のように使えます。

また、英数字だけ欧文フォントに差し替えるのにも便利です。

和文フォントに含まれている欧文って、本文では十分なんですが、デザイン性の高い見出しやブランド資料では少し物足りないことがあります。

合成フォントなら、欧文だけをDIN、Gill Sans、Helvetica、Times系などに置き換えられて、しかもサイズやベースライン(文字の上下位置)も調整できます。

単にフォントを混ぜるだけじゃなくて、**文字の大きさや位置をそろえて自然に見せられる**のが、手作業で置き換えるのとの大きな違いです。

2. 漢字とひらがなでフォントを変える合成フォントの作り方

それでは実際に、InDesignで合成フォントを作ってみましょう。

基本的な作り方

まず、上部メニューの**「書式」→「合成フォント」**を開きます。

パネルが表示されたら「新規」を選んで、分かりやすい名前を付けましょう。

名前は後から見ても用途が分かるように、「本文用_明朝かな差し替え」とか「見出し用_漢字ゴシック+かな丸ゴ」みたいにしておくと管理しやすいですよ。

案件ごとに複数の合成フォントを作る場合は、本文用、見出し用、キャプション用のように役割を分けておくと、段落スタイルとの連携もしやすくなります。

基本設定の流れ

基本設定では、「漢字」「かな」「全角約物」「全角記号」「半角欧文」「半角数字」などの項目にフォントを指定していきます。

ただし、ここで注意!InDesignの通常項目にある「かな」は、**ひらがなとカタカナをまとめた扱い**になっています。

だから、ひらがなだけを別フォントにしたい場合は、ここで止まらないことが大切です。

ひらがなだけを別フォントにする方法

漢字とカタカナを同じフォントにして、ひらがなだけ別フォントにしたい場合は、**「特例文字」**を使います。

具体的な流れはこんな感じです:

1. 合成フォントパネルで基本となる漢字用フォントを指定
2. 「特例文字」をクリック
3. 新規の特例文字セットを作成
4. 元とするセットに「ひらがな」を選ぶ
5. 合成フォントの設定項目にひらがな専用の行が追加される
6. そこに使いたいかなフォントを指定

こうすれば、漢字は基本フォント、ひらがなは特例文字で指定したフォント、カタカナは基本のかな設定、というように出し分けられます。

設定例

たとえばこんな組み合わせが分かりやすいです:

– **漢字とカタカナ**:力強い見出しゴシック
– **ひらがな**:やわらかいかな書体
– **半角英数字**:欧文サンセリフ

本文では差を付けすぎると読みにくくなるので、漢字とひらがなの印象を近づける組み合わせがおすすめです。

一方、見出しでは少し個性のあるかなフォントを使うことで、紙面全体にリズムが生まれます。

合成フォントは一度保存すれば、普通のフォントと同じように文字パネルや段落スタイルから適用できるようになりますよ。

3. サイズ・ベースライン・約物を調整して自然な文字組みにしよう

合成フォントは、フォントを指定しただけでは完成じゃありません。

異なるフォントを組み合わせると、同じ級数(文字サイズ)でも字面の大きさや上下位置が微妙にずれることがあるんです。

特に欧文フォントは、和文フォントと比べて小さく見えたり、ベースラインが下がって見えたりすることがよくあります。

合成フォントパネルには、サイズ、ベースライン、垂直比率、水平比率などの調整項目があるので、サンプル表示を見ながら自然に見える値に整えていきましょう。

サイズの調整

まず確認したいのは**サイズ**です。

漢字とひらがなの組み合わせでは、かなフォントの字面が大きすぎると、文章全体がにぎやかに見えてしまいます。

反対に小さすぎると、漢字だけが目立って読みづらくなります。

基本は100%から始めて、必要に応じて数%単位で調整していきます。

英数字は和文より小さく見えることが多いので、105%〜110%くらいに上げるとバランスが取りやすいです。

ただし、フォントによって見え方は全然違うので、数値だけで決めずに、実際の本文や見出しに適用して確認することが大切です。

ベースラインの調整

次に**ベースライン**を調整します。

ベースラインとは、文字が並ぶ基準線のことです。

英数字やかなが上下にずれて見える場合、ベースラインの値を変更することで位置を補正できます。

値を上げると文字は上に移動し、下げると下に移動します。

本文の読みやすさを重視するなら、漢字、ひらがな、英数字が1つの行として自然に流れて見えることを優先しましょう。

見出しでは少し大きな欧文を使う場合もありますが、その場合も行全体の重心が崩れないように調整します。

約物の扱い

**約物(やくもの)**の扱いも忘れやすいポイントです。

約物とは、句読点、括弧、中点、疑問符、感嘆符などの記号類のことです。

フォントを変えると、括弧の太さや句読点の位置が本文の印象に影響します。

合成フォントでは「全角約物」と「全角記号」を別に指定できるので、本文とのなじみを優先するなら和文フォント側にそろえるのが無難です。

さらに細かいアキ(文字間のスペース)が気になる場合は、合成フォントだけで解決しようとせず、文字組みアキ量設定や禁則処理も合わせて確認すると、より完成度の高い組版になりますよ。

4. 合成フォントの適用・書き出し・共有するときの注意点

合成フォントの適用方法

作成した合成フォントは、テキストを選択して文字パネルのフォント一覧から選ぶことで適用できます。

普通のフォント名と同じように一覧に表示されるので、使い方自体は難しくありません。

ただし、実際の仕事では**段落スタイルや文字スタイルに登録して使う**のがおすすめです。

本文、見出し、キャプションなどに合成フォントを直接指定していると、後から変更したいときに修正箇所が増えて大変です。

段落スタイルに組み込んでおけば、合成フォントを差し替えるだけで紙面全体の文字設計を管理しやすくなります。

他の人と共有する方法

他のInDesignファイルや別のPCでも同じ合成フォントを使いたい場合は、合成フォントパネルから**書き出し**を行います。

書き出したファイルを共有先で読み込めば、同じ設定を再利用できます。

チームで制作するときは、デザイナーごとにフォント指定がバラバラだと紙面の統一感が失われてしまいます。

合成フォントを共有しておくと品質管理に役立ちますよ。

特に定期刊行物、会社案内、ブランドブック、商品カタログなど、複数ページ・複数人で作業する案件では効果が大きいです。

共有するときの注意点

ただし、ここで注意!

**合成フォントを書き出して共有しても、設定に使った実フォントそのものが相手のPCに入るわけではありません。

**

共有先の環境に指定フォントがインストールされていない場合、フォントの置き換えや文字化け、意図しない表示崩れが起きる可能性があります。

Adobe Fontsを使っている場合でも、相手側でアクティベート(有効化)が必要になることがあります。

入稿や共同作業の前には、使用フォントのライセンス、インストール状況、PDF書き出し時の埋め込み状態を確認しておくと安心です。

書き出し前後で確認したいポイント

書き出し前後で確認したいポイントは、主に次の3つです:

1. **合成フォントに指定したすべてのフォントが制作環境に存在しているか**
2. **ひらがなや英数字などの特例文字が意図どおり反映されているか**
3. **PDF化したときに表示崩れやフォント置換が起きていないか**

InDesign上では問題なく見えても、別環境やPDF確認時に差が出ることがあります。

だから、最終確認は必ず実際の出力データで行うようにしましょう。

まとめ

InDesignの合成フォントは、最初は設定項目が多くて難しそうに見えるかもしれません。

でも、一度仕組みを理解すると本当に便利な機能です。

漢字とひらがなでフォントを変える、カタカナだけ印象を変える、英数字を欧文フォントにする、といった作業を自動化できるので、手作業の修正漏れを防ぎながら文字組みの品質を高められます。

さらに、サイズやベースラインをきちんと調整して、書き出しでチーム共有できるようにしておけば、案件全体のデザインルールとして活用できます。

見た目の印象を細かく整えたいときこそ、合成フォントを積極的に使ってみる価値がありますよ。

ぜひチャレンジしてみてくださいね!

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